ふるさと佐久


by newport8865
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「ずら」という語尾

自分の経験的な記憶なのだが、「そうだろう」という標準語の推量や疑問の言い方は、南佐久の方言では、「そうずら」や「そうずらい」と言う。(小諸あたりの北佐久では、「そうだず」と言っていたように思う。)

「ずら」という語尾は、いかにも田舎言葉なので、父母や弟と何気ない会話をするときには出るが、普段は使うことがなくなってしまった。

川上小唄という川上村の盆踊りなどで使われる小唄では、「あちゃ見ろそうずら、まったくそうずら」という川上村の方言を合いの手に使っている。

佐久方言については、やはり「佐久の風はふるさとの風」サイトのwebmasterの方が非常に丁寧に網羅的にまとめられており、大変参考になる。

自分も父母や親戚のお年寄りに聞き取りをして、補遺を作りたいものだと思う。


さて、国語辞典には、
ずら
〔助動〕(助動詞「うず」に「らむ」の付いた「うずらむ」から出た「ずろう(ずらう)」の変化したもの)推量・疑問の意を表す。…だろう。*咄・鹿の巻筆‐四「ちり紙に火がついづら」

Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition) ゥ Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988


以前、伊豆を舞台にしたドラマで、この「ずら」言葉が使われた記憶があるが、今日静岡の名産を紹介したテレビで、静岡の語尾では「ら」が結構有名らしい。

伊豆から佐久への途中には富士川沿いの静岡山梨が途中にあるが、このあたりの方言の特徴はどうなのだろうか?

方言は郷土遺産という掲示板に、甲州も「ずら」の分布地域だと出ていた。ただ、その掲示板の記事に佐久は違うとなっていた。北佐久は確かに「ずら」圏ではないが、南佐久は「ずら」圏だろう。

「…ずら」というのは,信州の松本・諏訪地方から,山梨県の甲府盆地を経て静岡県東部にかけての地域に代表的な言葉です。静岡に行くと「…だら」というのも現れるようですが。
ちょうど「フォッサ・マグナ(大地溝帯)」の西縁を限る大断層「糸魚川・静岡構造線」に沿った地域ですね。
(かなり誤解されているのですが,この断層線が「フォッサ・マグナ」なのではありません。この線の西側の長野盆地や上田盆地などもフォッサ・マグナには含まれます。では東の縁は?というと,これははっきりしていません。)

同じ信州でも,東信の佐久・上田や北信の長野・飯山ではあまり耳にしません(「国語学」の教科書類では一応「ずら圏」には入るようですが)。
また,飯田・下伊那や木曽では全く言葉が違っていて,こちらでは「居る」を「おる」と読んだり,「…しとる」「…しとらん」というような西日本っぽい特徴が現れてきます。

山梨県のうち「国中(くになか)」と呼ばれる甲府盆地は,この「ずら圏」なのですが,「郡内」と呼ばれる南北都留地方では「…ずら」はあまり聞かれません。隣の神奈川県や東京・多摩地方の「…じゃん」や「…べえ」の圏内に入るようです。
(私は「…じゃん」をよく使います。千葉にいた頃は「…べ」もしばしば使いましたが。)



日本語は、古代から現代まで非常に変化の激しい言葉だというが、僻遠の地方には古い言葉遣いが残ることがあるという。(秋田や青森は、現在の交通網からは僻遠であるが、江戸時代の北前船は、日本海の沿岸航行による輸送だったため、上方の文化などが相当入り込んだとも言われるので、時代時代で僻遠度合いは異なるのだろうが)
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by newport8865 | 2006-01-15 20:17 | 言葉 方言